カドウ ダイスケ KADOH Daisuke
加堂 大輔
所属 明治学院大学 情報数理学部 情報数理学科
職種 准教授
研究期間 2019/04 ~ 2022/03
研究課題 超対称フローが導く数値超対称性の新展開
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(C)
研究機関 慶應義塾大学
研究者・共同研究者 加堂 大輔,丸 信人,浮田 尚哉,谷口 裕介
概要 本研究は、近年格子理論の分野で大きく進展しているグラディエントフロー法を超対称理論に拡張することを目標としている。特に、フロー方程式を超対称化することで超対称なグラディエントフロー法の基礎理論の確立し、それを数値計算に応用することで、超対称理論のダイナミクスの解明を目指している。2021年度はSQCDのフロー方程式を用いたフロー理論の紫外有限性の証明について検討した。さらに、ゲージ多重項と物質場の多重項について、SQCDフロー方程式を使って生成されたフロー場の相関関数が摂動論の全次数で紫外有限であることを証明するための準備段階の調査を行った。結果は日本物理学会、基研のStrings and Fields 2021などで発表している。また、複素作用問題を含む超対称理論やフェルミオンの2次形式を含む超対称フロー方程式の数値的な応用を考えると、旧来のモンテカルロ法を越える新しい数値計算手法の確立が重要となる。そのような手法としてテンソル繰り込み群法についても研究し、フェルミオン変数を伴った場合や2次元ヤンミルズ理論におけるテンソル繰り込み群法の開発を行い論文として発表した。加えて、LATTICE2021を含む3つの国際学会においてテンソル繰り込み群法の最近の進展についての招待講演も行った。本年の進展によって、本課題で目標としている超対称理論のダイナミクスを数値的に調べる研究が更なる発展をとげ、物理学の新しい理論体系の構築につながると期待している。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K03853