研究期間 | 2021/04/01 ~ 2024/03/31 |
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研究課題 | 巡回ライプニッツ則を使った格子超対称性の構築とテンソルネットワーク計算 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
研究機関 | 愛媛大学 |
研究者・共同研究者 | 宗 博人,加藤 光裕,坂本 眞人,加堂 大輔 |
概要 | 2021年度は、A. 一次元巡回ライプニッツ則の更なる理解、B. 複素に組んだ二次元巡回ライプニッツ則の状況と理解、C. 巡回ライプニッツ則の応用についてに取り組んだ。
A.について、従来、一次元巡回ライプニッツ則の二体積の規則や三体積の規則を詳しく調べてきていたが以下の項目に絡んで、一次元巡回ライプニッツ則の一般的な積の規則を詳しく調べる必要がある。巡回ライプニッツ則は積の規則について線型なので、解空間として「線型」である。この「線型」は従来の線形空間の定義と違い、解に巡回不変な関数を掛けても巡回ライプニッツ則を満たす。一般のn体の積には「独立」としての解の個数はn個以下であり、また、一般のn体の積の解が存在することも分かってきた。 これから、さらに巡回ライプニッツ則について包含的に正確に理解していきたい。 B. 二次元Wess-Zumino模型を格子上に実現する素直な方法は、複素に組んだ二次元巡回ライプニッツ則を使う方法である。しかし、複素に組んだ二次元巡回ライプニッツ則は自明でかつ局所的には格子上では実現が難しいことが分かってきた。そのため、hybridの方法(一方向を連続、一方向を格子)や一方向を多フレーバー化とみなす方法あるいは、複素に組まない二次元巡回ライプニッツ則の方法を展望したい。 C. 二次元Wess-Zumino模型をも含む高次元理論の量子化の一つに、確率過程量子化法がある。これは、仮想時を付け加えて、ランダム力を外力として加えると時間発展の末に、正準量子化の結果を再現するものである。この確率過程量子化法はフェルミ場を導入すると自然に超対称性を生成する。この時、仮想時を離散化(格子化)した場合、格子上のライプニッツ則の問題が生じることが分かった。この時、一次元巡回ライプニッツ則を満たす積を採用すると、超対称も格子上で厳密に成立することが分かった。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K03537 |