カメダ タツヤ KAMEDA Tatsuya
亀田 達也
所属 明治学院大学 情報数理学部 情報数理学科
職種 教授
研究期間 1989 ~ 1990
研究課題 価値観の形成とその規定因に関する社会心理学的研究
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 総合研究(A)
研究機関 東京大学
研究者・共同研究者 古畑 和孝,亀田 達也,高木 栄作,岡本 浩一,山口 勧,明田 芳久
概要 1)古畑はじめ2分班8名は,前年度抽出した価値観25カテゴリ-別に項目化を行い,吟味・検討・取捨選択を経て,255項目からなる価値観テストを試作し,1500名強の被験者に,生活意識調査と称し,9段階評定で施行した。その結果を,各種因子分析を行い,5・9・16・25の各因子モデルを導き出した。さらにそれらの下位カテゴリ-も抽出した。テスト形式は,評定法・順位づけ・価値間の葛藤情況での強制選択法などにつき逐一検討した。また,自己・対人・集団(家庭・学校・企業)の各場面での価値観テストの作成を目指している。来年度,目下申請中の研究費を得て,本格的価値観テストの完成を期している。
2)渡辺・岡本らはライフスタイルの研究を進めていたが,その成果を基に,1班に合流し,職業的価値観作成の準備をさらに進展させた。
3)大西らはKohlbergらのMJIの基準反応を手掛りとして,独自の道徳性発達の客観的検査作成を目指し,それを完成させ,その成果の一端を公刊した。また,古畑・明田らは,それとは全く独立して,以前作成した道徳性診断検査の改訂を進め,絵画刺激を用いた新版(仮称HEART)を作成,目下全国から抽出した79校の協力を得,各学年約4500名のデ-タを得,その標準化のために努力を傾注しつつある。
4)山口らは,その作成になる集団主義尺度と,1班の作成した価値観テストとの関連を調べた。133名の女子学生に両尺度を施行し,80項目以上に有意の相関を得た。協調・服従・規則遵守・期待への応答・家族血縁重視・受動性等に高い価値をおく者は集団主義的傾向の高いこと等が明らかにされた。
5)鈴木はいじめの実態の研究を推進してきていたが,大学生・現職教師のいじめへの視点と価値観・人生観との関連につき,実証的に研究した。いじめ根絶を不可能とみる群は,性悪説的観点に立つ傾向を解明した。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-01301010