研究期間 | 2003 ~ 2005 |
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研究課題 | 幼児の社会的行動の発達に関する進化ゲーム論的研究 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
研究機関 | 青山学院大学 |
研究者・共同研究者 | 佐伯 胖,亀田 達也,刑部 育子,小林 紀子 |
概要 | 全体の研究は主に4つの研究領域に分かれて行われたが、合同の研究会開催などを通して、相互交流もはかられた。
第一は、進化ゲーム論自体の理論的研究を進め、協調行動が集団的に形成されるプロセスについて、ゲーム論的モデル化とその実験的検証を行った。第二は、幼稚園・保育所における幼児の社会的相互交渉(仲間づくり、仲間入り、相互協力、相互排除、リーダーシップなど)について、ビデオ観察などをもとにデータを収集し、進化心理学的・進化ゲーム論的分析と対応関係について検討を行った。第三は、幼稚園・保育園における幼児の社会性を育てる保育実践(集団遊びや、社会的行動の規範を示す童話や昔ばなしを読むなど)に含まれる進化ゲーム論的枠組みを抽出し、それによって保育実践のなかで、幼児の社会的行動を育む環境のあり方について考察した。第四は、第一〜第三で得られたデータをもとに、子どもの仲間づくりについての進化ゲーム論にもとづいた分析とモデル化を行い、進化ゲームのシミュレーションや人工社会のエージェント・シミュレーションなどのよってその妥当性を検証した。 研究の成果として、進化ゲーム論的研究が幼児教育研究において新しい考え方を提供し、保育実践をとらえる新しい枠組みとして進化ゲーム論が有効であり、それをベースとしたマルチエージェント・シミュレーションは保育を反省的にとらえるためのツールとして有効であることが明らかとなった。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-15500170 |