発表年月日 | 2023/10/07 |
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発表テーマ | 不登校に対する包括的支援アプローチ(オンデマンド配信型) |
会議名 | 日本認知・行動療法学会 第49回大会ワークショップ |
主催者 | 日本認知・行動療法学会 |
開催地名 | 北海道大学(札幌市) |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | シンポジウム・ワークショップ パネル(指名) |
単独共同区分 | 単独 |
招待講演フラグ | 招待講演 |
国名 | 日本 |
開催期間 | 2023/10/07 ~ 2023/11/20 |
概要 | 文部科学省の「令和 3 年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると全国の小・中学校における不登校の児童生徒数は、24 万 4940 人と過去最多となった。依然として不登校問題の解決は、日本の再重要教育課題といえよう。行動論の立場から不登校は、「基本的には、家庭-学校-家庭という往復パターンが家庭で停滞し、断続してしまった状態」(小林・加藤・小野・大場,1989)と定義され、不登校のタイプは、不安がみられるものとみられないものの2つに大別される。不安がみられるタイプは、家庭滞在で学校場面に関連する不安が低減することが不登校維持条件となっている。また、不安のみられないタイプは、学業不振、怠学などにより学校場面を回避して、家庭に滞在する状態にゲーム従事等といった快刺激が随伴することにより不登校が維持している。
このように多様な要因から発現する不登校状態の変容に、行動論に基づく包括的支援アプローチ(小野,2010)が効果的である。なぜならば、、個々の事例に対する行動アセスメントによって、不安、学業不振といった不登校発現前条件及び不登校維持条件を明らかにして支援仮説を設定し、トリートメントを実施して、それら条件を変容させ、さらに登校維持条件を形成することが可能だからである。最新バージョンの包括的支援アプローチ(小野・江角,2022)は、再登校支援に関してさらに有効性がアップした。なぜならば、このアプローチは、評価の客観化及び簡易化と技法選択基準の明確化という課題克服の為に、唾液αアミラーゼ活性値、東京ベーシック・ドリル、20mシャトルラン、CISP-dd トップダウン編を組み込んだからである。本講義では、この最新バージョンの包括的支援アプローチを適用して再登校をした事例を基に講義、演習をする 予定である。尚、小野・江角(2023)の主張反応法の新適用条件も紹介する。 |