発表年月日 |
2017/03/18 |
発表テーマ |
日本のアニメ産業が直面している危機とは何か?:対処法としての地方立地戦略 |
会議名 |
ボストン日本人研究者交流会:第153回講演会 |
主催者 |
ボストン日本人研究者交流会 |
開催地名 |
Cambridge, MA |
会議区分 |
その他 |
講演区分 |
特別講演・記念講演 |
単独共同区分 |
単独 |
招待講演フラグ |
招待講演 |
概要 |
本発表では、崩壊の危機にあるとまでいわれる日本のアニメ産業について、その産業構造から問題の根源を探り、それへの対処法の一つとして、アニメ会社が集中する東京地域以外への立地をする企業が増加している現状を説明する。アニメ産業従事者の労働環境が収入面でも時間面でも全体的に極めて悪いことは、広く知られるようになってきた。一方で、2010年よりアニメの年間制作本数は増加の一途を辿っており、いくつかの作品が放送に間に合わないような事態にも至っている。このような、需要の向上が供給側の環境改善に繋がらないどころか、むしろ状況悪化を招くような産業構造にあることこそがアニメ産業の宿痾となっている。そのような状況下での苦闘を強いられているアニメ会社の中には、生き残りをかけて地方立地という選択を行うものも出てきた。 産業構造と地理が密接な関係を持っているがゆえに、地方立地が危機への対抗戦略の一つとなり得ることを皆さんと共有し、引いてはアニメ産業に留まらず、地理的環境や立地が産業活動にとって与える影響に興味を持って頂ければ嬉しい。 |